こんにちは。ろんママ(@jutaron_family)です。
- 夫婦で育休を取るかどうか悩んでいる方
- 育休中のお金のやりくりが不安な方
- 育休中にもらえるお金について知りたい方

夫婦で育休を取ったら、もしかして収入がゼロになる…?
どうやって生活していけばいいのよ?

育休中は、手当や給付金が充実しているので安心だよ。
でも正直、「誰が・いつ・どのくらい」もらえるかをきちんと理解している人は少ないかもしれないね。
そこで、
そんな私たちが、出産前後や育休に関する主な手当や給付金について、世界一シンプルにまとめました。
育休取得に悩むママやパパの大きな不安の1つが、お金の問題です。
1人でも多くの人が育休中のお金の悩みを解決することができるように、できるだけ簡単な言葉で解説していきます。
この記事を読めば、
育休中の主な手当や給付金の種類が分かります。
また、「誰が・いつ・どのくらい」のお金をもらえるかが分かります。
難しそうに見える育休中の手当や給付金について理解することで、育休中のお金の悩みや不安を解決することができるようになります。
ぜひ最後までご覧ください。
- 出産前後や育休に関する主な手当や給付金は、全部で3種類。
- 出産育児一時金は、「出産の費用をカバーしてくれるお金」。
- 出産手当金は、「産休中の収入をカバーしてくれるお金」。
- 育児休業給付金は、「育休中の収入をカバーしてくれるお金」。
夫婦育休の最大の壁「お金の不安」を乗り越える方法をまとめています。
気になる方はこちら。
出産や育休に関する主な手当や給付金は3種類?
出産前後や育休に関する主な手当や給付金は、次の3種類です。
・出産育児一時金
・出産手当金
・育児休業給付金

正直、全然違いがわからん。
それぞれ詳しく解説しているサイトはたくさんありますが、「内容が専門的で難しい」という人もいると思います。
そこで、この記事では、できるだけシンプルに、
・誰がもらえるか
・いつもらえるか
・どのくらいもらえるか
この3点にしぼって説明していきます。
出産育児一時金=出産の費用をカバーしてくれるお金

まずは、出産当日のお金についてです。
出産当日に関わるのは、「出産育児一時金」です。
すごく簡単に言うと、
出産育児一時金=出産の費用をカバーしてくれるお金
です。
出産の費用はとても高額です。
その全部、またはほとんどを補ってくれるのが、「出産育児一時金」となります。
出産育児一時金は、『誰が・いつ・どのくらい』もらえるか?
出産育児一時金は、
誰が:健康保険の加入者が
いつ:出産費用の支払い当日、または出産後に申請が受理されてから2〜3か月後に
どのくらい:50万円(48.8万円)を もらえる制度です。
もらえる制度です。

では、少しだけ詳しく解説していきます。
出産育児一時金は、誰がもらえるか?
出産育児一時金の対象者は、次の通りです。
・妊娠4か月(妊娠22週・85日)以上で出産をした健康保険(公的医療保険)の加入者
・健康保険(公的医療保険)の加入者の家族
妊娠4か月以上であれば、死産、流産、人工妊娠中絶も対象となります。
国民健康保険の加入者や家族の扶養に入っている方でも対象になるのが、次に説明する「出産手当金」との大きな違いです。
出産育児一時金は、いつもらえるか?
申請の方法によって変わります。
3つの申請方法と出産育児一時金をもらえる時期は、次の通りです。
・直接支払制度:出産費用支払い当日
・受取代理制度:出産費用支払い当日
・直接申請:出産後に申請が受理されてから2~3か月後
仕組み:保険組合から病院などに一時金が直接支払われる。
メリット:出産時にまとまった金額を準備する必要がなくなる。
申請時期:出産予定月や入院手続き時など医療機関によって異なる。
注意点①:実際にかかった金額が一時金を上回った場合、病院の窓口で不足分を支払う必要がある。
注意点②:下回った場合は、差額が2~3か月後に保険組合から支給される。
仕組み:被保険者が請求手続きをおこない、医療機関や施設が一時金を受け取る。
メリット①:医療機関と保険組合がやり取りするため、本人の手続きが簡単になる。
メリット②:出産時にまとまった金額を準備する必要がなくなる。
申請時期:出産予定日の2か月前から保険組合に申請ができる。
注意点①:対象の医療機関が限られているため、利用可能かどうか事前に確認する必要がある。
注意点②:実際にかかった金額が一時金を上回った場合、病院の窓口で不足分を支払う必要がある。
注意点③:下回った場合は、差額が2~3か月後に保険組合から支給される。
仕組み:被保険者が出産費用を全額支払い、後日保険組合から支給される。
メリット:海外で出産する人やクレジットカードのポイントを貯めたい人などに適している。
申請時期:出産翌日から2年以内に保険組合に申請する必要がある。
注意点:出産時にまとまった金額を準備する必要がある。
自分に合った方法を選んで、確実に申請をするようにしましょう。
出産育児一時金は、どのくらいもらえるか?
出産育児一時金の支給額は、最高50万円です。
ただし、妊娠週数や医療機関が産科医療補償制度(※)に加入しているかどうかで金額が変わります。
双子以上の場合は子どもの人数分が支給されます。
※産科医療保障制度とは、医療機関や助産施設での出産において、万が一乳児が重度の脳性まひとなった場合に、家庭の経済的負担を補償する制度。
・産科医療補償制度に加入している医療機関
妊娠週数22週以降の出産:50万円/1児
妊娠週数22週未満の出産:48.8万円/1児
・産科医療補償制度に加入していない医療機関
出産(妊娠週数に関わらず):48.8万円/1児
出産育児一時金は、「出産の費用をカバーしてくれるお金」です。
ぜひ活用して、出産時のお金の負担を減らしていきましょう。
参考:子どもが生まれたとき|全国健康保険協会
:出産育児一時金はいつもらえる?社労士が3つの申請方法をわかりやすく解説|マネイロ
出産手当金=産休中の収入をカバーしてくれるお金

次に、出産前後のお金についてです。
出産前後の時期に関わるのは、「出産手当金」です。
すごく簡単に言うと、
出産手当金=産休中の収入をカバーしてくれるお金
です。
産休(産前産後休業)とは、出産予定日から6週間前、出産の翌日から8週間の範囲内で会社を休むことができる休業制度です。
働くママが産休に入ると、収入がなくなります。
その期間中の収入を保証してくれるのが、「出産手当金」となります。
出産手当金は、『誰が・いつ・どのくらい』もらえるか?
出産手当金は、
誰が:3つの条件を満たしている人が
いつ:産休後に申請が受理されてから1~2か月後に
どのくらい:産休前の手取りの約8割のお金を日割りで
もらえる制度です。

では、少しだけ詳しく解説していきます。
出産手当金は誰がもらえるか?
出産手当金の対象となるのは、次の3つの条件全てを満たしている人です。
・勤務先で健康保険に加入していること
・妊娠4か月(85日)以降の出産などであること
・出産のために休業していること
次の5つの場合は、出産手当金がもらえないため注意が必要です。
・国民健康保険に加入している場合
・家族の健康保険の扶養に入っている場合
・健康保険を任意継続している場合
・休職期間中に出産手当金の支給額よりも高い給与を受け取っている場合
・申請期限が過ぎている場合
出産育児一時金より対象者の条件が厳しくなっています。
特に、国民健康保険の加入者や家族の扶養に入っている方は、もらえると勘違いしていることが多いので要注意です。

私も勘違いしてた!
出産手当金はいつもらえるか?
一般的には、申請が受理されてから1~2か月程度で支給されます。
申請の受理は産休明けに行われるため、産休期間中には受け取ることができません。
つまり、産休中は必然的に収入がゼロになります。
計画的に生活費などを準備しておきましょう。
出産手当金はどのくらいもらえるか?
出産手当金の支給額の1日あたりの金額は、次のように計算します。
支給開始日以前12か月間の各月の各標準報酬月額(※)を平均した額÷30日×(2/3)
※標準報酬月額とは、毎月の社会保険料や将来の年金額を計算しやすくするために、毎月の給料を区切りのよい金額に定め直したもの。
この式を見ただけで拒否反応が出る人もいるかもしれませんね。
私もその1人でした。笑
できるだけイメージしやすいようにお伝えします。
支給額の目安は、産休前の手取りの約8割のお金を日割りでもらえるくらいです。
出産手当金は、産休中に仕事を休んだ日数分が支給されるので、日割り計算になります。
「でも本当に手取りの8割?」
そう思っている人のために実際の例を用いて、計算してみましょう。
苦手な人は読みとばしてくださいね。
前提として、「支給開始日以前12か月間の各月の各標準報酬月額を平均した額」を20万円とします。
【産休前】
給与:20万円
所得税:約3200円
住民税:約7000円
社会保険料:約29200円
手取り:約16万円
【産休後(出産手当金を受給した場合)】
出産手当金を1か月分(30日)支給された場合
20万円÷30日×(2/3)=4440円(1日あたりの金額)
4440円×30日分=13万3200円(1か月あたりの金額)
出産手当金:13万3200円
所得税:0円 ※出産手当金は所得に含まれないため。
住民税:約7000円
社会保険料:0円 ※産休中は社会保険料が免除されるため。
手取り:約12万6200円
計算すると、出産手当金は、確かに産休前の手取りの約8割となりました。
出産手当金は、「出産の前後に休んだ分の収入をカバーしてくれるお金」です。
いわゆる働くママの出産の味方ですね。
ぜひ活用して、出産前後のお金の負担を減らしていきましょう。
参考:出産で会社を休んだとき|全国健康保険協会
:出産手当金がもらえないケースはどんな時?支給条件や受給期間も解説!|マネーフォワードクラウド
:産休とは?出産手当金の手取りはいくら?申請から育休までを解説|税金・社会保障教育
育児休業給付金=育休中の収入をカバーしてくれるお金

最後に、育休中のお金についてです。
育休中に関わるのは、「育児休業給付金」です。
すごく簡単に言うと、
育児休業給付金=育休中の収入をカバーしてくれるお金
です。
働くママや働くパパが育休(育児休業)に入ると、収入がなくなります。
その期間中の収入を保証してくれるのが、「育児休業給付金」となります。
育児休業給付金は、『誰が・いつ・どのくらい』もらえるのか?
育児休業給付金は、
誰が:5つの条件を満たしている人が
いつ:育休開始から子どもが原則1歳になるまで2か月ごとに
どのくらい:育休前の手取りの約6〜8割のお金が
もらえる制度です。

では、少しだけ詳しく解説していきます。
育児休業給付金は、誰がもらえるのか?
育児休業給付金の対象となるのは、次の5つの条件全てを満たしている人です。
※5つ目は該当者のみ。
・雇用保険に加入している。
・過去2年間のうち、11日以上働いた月が12か月以上ある。
・育休中の就業日数が10日以下である。
・育児休業中に休業前の賃金の80%以上の賃金が支払われていない。
・子どもが1歳6か月になる日までに労働契約満了が決まっていない。(期限付き雇用の場合のみ)
条件がたくさんありますが、パパでも対象者になれるのが、「出産育児一時金」と「出産手当金」との一番大きな違いです。
育児休業給付金は、いつもらえるのか?
育児休業給付金は、育休を開始した日から、原則子どもが1歳になるまでもらえます。
ただし、子どもが1歳になる前に職場復帰するときは、職場復帰の前日までの期間となります。
例外もあります。
「パパ・ママ育休プラス」制度を利用すると、子どもが1歳2か月になるまで。
保育所に入れないなど、一定の条件に該当すると、子どもが1歳6か月になるまで。
その後も状況が変わらない場合は、2歳になるまで期間が延長されます。
育児休業給付金は、原則2か月分が2か月ごとにまとめて支給されます。
初めての給付は、育休が開始してから約3か月後です。
育休開始からきっちり2か月ごとの支給にならない点には注意が必要です。
育児休業給付金は、どのくらいもらえるのか?
育児休業給付金の支給額は、次のように計算します。
休業開始時賃金日額(※)×支給日数×67%(育児休業開始から181日目以降は50%)
※「休業開始時賃金日額」は、被保険者が育児休業を開始した日を基準として算定した、賃金の日額。
賃金日額は、「育児休業を開始する前6か月間の賃金÷180」によって計算。
クラクラしてきましたね。笑
できるだけイメージしやすいようにお伝えします。
支給額の目安は、次の通りです。
・育休開始6か月以内:育休前の手取りの約8割
・育休開始6か月以降:育休前の手取りの約6割
支給時期によって支給額が変わります。

ほんなら手取り多い人はめちゃくちゃ多くて、少ない人はとことん少ないってこと?

一応支給額の上限と下限は決まってるよ。
支給日数が30日の場合の支給上限額と支給下限額は以下の通りです。
【給付率67%】支給上限額 315,369円 支給下限額 57,666円
【給付率50%】支給上限額 235,350円 支給下限額 43,035円
※毎年8月1日に改定
2025年の4月から始まる「出生後休業支援給付」を活用すると、一定期間のみ育休前の手取りの約10割のお金がもらえます。
2025年4月1日から始まる新制度「出生後休業支援給付」についてはこちら。
育児休業給付金は、「育休中の収入をカバーしてくれるお金」です。
「出産育児一時金」や「出産手当金」と違い、定期的にもらえるお金です。
もちろん夫婦で育休を取ると、育児給付金をダブルでもらうことができます。
ぜひ活用して、育休中のお金の負担を減らしていきましょう。
参考:知っておこう。育児休業制度|厚生労働省
:育児休業給付の内容と支給申請手続|厚生労働省
:産後パパ育休制度(出生時育児休業制度)|厚生労働省
:子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律が公布され、雇用保険制度が変わります|厚生労働省
まとめ
・出産前後や育休に関する主な手当や給付金は、全部で3種類。
・出産育児一時金は、「出産の費用をカバーしてくれるお金」。
・出産手当金は、「産休中の収入をカバーしてくれるお金」。
・育児休業給付金は、「育休中の収入をカバーしてくれるお金」。
今回は、出産や育休に関する主な手当や給付金についてお伝えしました。

簡単な言葉で解説してくれたから助かった。

ちょっとシンプルすぎたかも。笑
詳しく知りたい方は、ぜひ自分の会社に問い合わせてみてくださいね。
育休中には、金銭面でサポートしてくれる制度がたくさんあります。
手当や給付金についてきちんと理解することで、育休中のお金のリスクを減らすことができます。
この記事で、ママやパパの育休の悩みが1つでも解決してくれたら嬉しいです。
私たちと一緒に最幸の育休ライフを過ごしていきましょう。
育休前に必ず準備しておくべきことはこちら。
2025年4月1日から始まる新制度についてはこちら。
妊娠中にもらえる無料プレゼントをまとめています。
まだもらっていない方はこちら。
夫婦育休中にもらえる無料プレゼントをまとめています。
まだもらっていない方はこちら。
とりあえず読むならまずこちらの記事。
夫婦育休についての悩みの解決方法を世界一簡単にまとめています。
【まとめ保存版】夫婦育休の取り方・過ごし方を徹底解説【男性も必見】

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